恋愛 と 留学

日本にいたころから付き合ってる人がいる。彼はいつも私に優しくていつも私の深くに入ろうとしてきて、つらい事があったら悲しんでくれて、夢見がちで稼げない状況もあるから日本の価値観からしたら時折良くない部類に入るかもしれないけどすごく優しい人。

 

こっちに留学する前に髪をきった。彼に心配をかけず勉強に集中する為。こっちに来てみた。出会いは特にない。でも新しい環境で楽しい事も沢山あるけれど、楽しめない事ももちろんあって、英語が思っているより伸びなかったり仕事が見つからなかったり、周囲の学生との考え方の違いだったり(誰も求めていないのにお姉ちゃんになっちゃって)色々ありすぎた。こっちでの生活では英語しか話さないから、彼との日本語の電話でだけむかつきを発散するようになった。そうすると、電話内容はたいてい愚痴になって、解決しようとしてくれる彼の意見さえむかつくようになった。反対に彼の愚痴を聞くと ”こっちだっていっぱいいっぱいでそんなの聞く余裕ない” と思うようになった。彼の気持ちに耳を傾けられない自分。自分の事しか考えられない自分。いつも彼に激しく当てってばかりの自分。すぐに仕事が決まらない彼の心配をしてしまう自分。自分も彼も嫌になって彼と電話してても心が動かなくなった。そのうち彼を好きなのか分からなくなった。

 

それを彼に伝えると、”こうなる事は分かってたよ、でもこれを乗り越えられたら僕たちはもっともっと強い絆になるし、僕は君と乗り越えたいと思ってるよ”って。別れ話もあたしから何度も何度もした。正直気持ちや覚悟なんて決まってない。なんでするのか分からない。何度も泣かせた。何度も好きか分からないと言った。今も言っている。そのたびに彼を泣かせた。きっとすべての荷物を降ろしたくていらないものをすぐに捨てたいと思ったのかな。それか彼を傷つけその反応で、自分の孤独感と寂しさをうめてるんだろうか。自分でも自分の気持ちがわからない。あたしは、彼は自分の事を大好きだろうからきっと何を言っても別れないだろうと思ってる。でも、彼は正直すごく素敵な人だし年を取るごとにもっと素敵になるだろう。いつまでもあたしを好きでいてくれる確証はないはずなのになんだかそう思ってしまう。それだけ信頼してるということなのか。

ただ、今のあたしといて彼のメリットは無いだろうと思う。士気を下げるだけの存在じゃないのかな・・・彼のそばにいてくれるだけで良いって言葉を疑ってしまう。でもきっとわたしは彼を世界一信用しているから、彼を信用できなくなったら誰も信用する事が出来なくなる気がする。そんな自分になるのは嫌けど、そんな自分になって自分の殻にこもって悲劇のヒロインで生活するのは楽だろうなとも思う。

 

ドキドキしないのは愛なのか。もう好きじゃないのか。次の出会いに期待した方が良いのか。分からない。でも今は考えるときでもないと思う。

決まるまで時間を待って我慢する事も必要なのかな、と。

 

さあ、勉強しよう。